舌下免疫療法
舌下免疫療法

くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、目のかゆみなどでつらい思いしていませんか?
毎年1月から4月頃にかけての春先に、こういった症状が出る方は、スギ花粉症などの季節性アレルギー性鼻炎の可能性があり、一年を通して、くしゃみや鼻水などの症状がある方は、ハウスダスト(ダニ)などが原因の通年性アレルギー性鼻炎の可能性があります。
抗アレルギー薬はこれらの症状を一時的に軽減させる薬物療法(対症療法)ですが根本的な治療ではありません。
当院ではスギ花粉症やダニによるアレルギー性鼻炎に対して「舌下免疫療法(減感作療法)」という治療を行います。
スギ花粉症には「シダキュアスギ花粉舌下錠」、ダニアレルギーであれば「アシテアダニ舌下錠」あるいは「ミティキュアダニ舌下錠」を舌の下に薬を置く治療方法です。症状を起こすアレルギー原因物質(アレルゲン)を少量ずつ投与することで、からだが過剰反応しないように慣らし、体質そのものの改善を促す治療です。
5歳から対象となりますが、舌の下に薬を1分間保てないとできない治療のため、小学校に入学してから始める方が多いです。
治療をした約80%の方には効果がありますが、(約20%が治癒、約30%が大きく改善し抗アレルギー薬が減らせた、約30%で症状はあるが改善された)、残念ながら約10~20%の方治療効果がないというデータがあります。しかし現在、スギ花粉症・ダニアレルギーを治すことができる唯一の治療法です。
治療開始初期には、のどの違和感(いがいが感)、咳、お腹が痛いなどの副作用がみられることがあり、副作用のために治療を続けられなかった方もいらっしゃいます。しかし、当院では免疫療法を行うことでお子さんから大人の方まで治療可能となります。また、2年半~3年程度しっかりと治療を継続することで、治療終了後も症状が出ない状態が期待できます。
全国的な調査では5人に2人が花粉症と認められ、花粉症患者の約90%がスギ花粉症であるといわれています。
花粉症の症状の強さは人それぞれ異なりますが、花粉の飛ぶ量が増えれば、花粉症の症状は悪化する傾向があります。
各エリアの花粉飛散開始日予想図ですが、飛散開始日前からも少量のスギ花粉が飛んでいますので、注意が必要です。

スギ花粉の治療期間は花粉の飛散が見られない6月から11月末までになります。
治療開始後初めてのスギ花粉飛散シーズンから(翌年の春から)治療効果が期待できます。
治療効果が十分にでるまでは抗アレルギー薬と併用しながら治療をしていきます。
屋内にたまるホコリのことをハウスダストといい、ハウスダストに含まれる98%以上はダニが含まれています。ダニのフンや死骸がアレルギー性鼻炎やアレルギー性結膜炎を引き起こします。さらにダニの場合はぜん息、アトピー性皮膚炎を引き起こしたり悪化させる原因となります。
ダニは高温多湿の環境で増殖し、夏に増えたダニのアレルゲン量が夏から秋にかけて増加するため、ダニアレルギー症状は秋に症状が増悪すると言われています。
屋内に生息する代表的なダニはヤケヒョウヒダニ、コナヒョウヒダニとなります。ダニ治療に使用する舌下錠はどちらもこの代表的な2種類のダニの成分を半分ずつ含みます。
大きな違いは1錠に含まれるダニの量がアシテアにはミティキュアよりも約5.7倍多くダニが含まれます。当院ではミティキュアを第一選択薬として治療を開始し、検査結果・症状によってはアシテアへ変更し治療を行います。
ダニの舌下免疫療法の副反応は、スギ花粉症の舌下免疫療法よりも高確率で強く起こることがあるため、当院では特に慎重に治療を進めていきます。
一年中どの時期からでも開始できます。
治療開始数か月後から1年以上かけて効果を高め、症状を和らげていきます。
治療開始前にアレルギーについての血液検査を行います。
※検査結果がでるまで3-7日かかります。
血液検査結果をもとに診察を行います。次回の診察日(初回舌下治療を行う日)を決めます。
診察後、初回投与を行います。初回投与後は約30分間、クリニック内にて症状がでないか経過をみます。
※②診察で初回投与分の処方を行いますので、当日忘れずに処方薬をご持参ください。
≪内服方法≫
舌の下に錠剤を1分間保持した後、飲み込みます。その後5分間はうがいや飲食を控えてください。
基本的な投与の方法は、これ以降も変わりません。
【シダキュア・ミティキュアの場合】

初回投与翌日から1日1回ご自宅で舌下治療を行います。はじめの7日間は増量期といい、少量のアレルゲンから開始し、体を慣れさせます。
クリニックを受診していただき、舌下錠のアレルゲン量を増量します。投与後は約30分間、クリニック内にて症状がでないか経過をみます。
※受診日に増量した舌下錠薬を処方します。
8日目以降は同量の薬を毎日ご自宅で投与し続けます(維持期)。1ヶ月に1回、副作用の有無やきちんと内服できているかを受診し確認します。
約3、4ヶ月に1回効果確認のために血液検査を行います。これを3~5年間継続します。
【アシテアの場合】

毎日ご自宅で100IR投与し続けます。
クリニックを受診していただき、舌下錠のアレルゲン量を200IRに増量します。投与後は約30分間、クリニック内にて症状がでないか経過をみます。
毎日ご自宅で200IR投与し続けます。
クリニックを受診していただき、舌下錠のアレルゲン量を300IRに増量します。投与後は約30分間、クリニック内にて症状がでないか経過をみます。
毎日ご自宅で300IR投与し続けます。
約3、4ヶ月に1回効果確認のために血液検査を行います。これを3~5年間継続します。

舌下免疫療法の副反応として口腔内トラブルが比較的多く出やすいのが特徴ですが、重篤な副反応は極めてまれです。
舌下免疫療法によるアナフィラキシーショックは10万回に1回程度と低確率ですが、薬を飲んだ直後から30分の間が一番起こりやすいため投与後30分はクリニック内で待機して頂きます。